献上小説置き場

□お友達も執事持ち
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そこへやっと山本が来た。
 
「ツナ、待たせたな。コイツが俺の執事。名前は……」
 
「「な”……??!!」」
 
そこで互いの執事の声がハモった。
 
「テメェは……」
 
「カスがなんでこんなトコにいやがる」
 
「カスじゃねぇ!!スクアーロだ!!」
 
銀色の長髪を後ろで一まとめにし、長身で目つきの悪い山本の執事、スクアーロはそう叫んだのだった。
 
 
 
「えっと…知り合い?」
 
自分の執事にも負けないようなスクアーロの目つきの悪さに軽くビビりながらも、綱吉はなんとか尋ねる。
 
「すごい偶然なのなー」
 
山本は嬉しそうに笑っていた。
 
 
 
 
 
とにかく落ち着いてソファーに座る4人。
話を聞くと、どうやら2人は執事専門の養育施設が一緒だったらしい。
 
普通はお菓子や紅茶などが出されるものだが、今テーブルにあるのは寿司と日本茶。
洋風な造りの部屋にそれ?!などとつっこんではいけない。
 
 
「あ、スクアーロまたマグロばっか食べてんのなー」
 
「なっ…ちゃんと他のも食ってんだろぉがぁ!!」
 
「いや、別にいいんだけどよ。そしたら俺、マグロだけでも握れるよーにしねーとかなっ」
 
「ハッ、そりゃー楽しみだなぁ」
 
 
そんな会話の中、綱吉が勇気を振り絞って尋ねる。
 
「あのさ、山本…そっちのスクアーロさんは…執事なんだよね…?」
 
「そうだぜ?けど、もうダチみてーなもんかなー。なっ、スクアーロ」
 
「そぉだなぁ。気も使わなくて済むしなぁ」
 
「最初はスクアーロ、スッゲー緊張してたんだよなー」
 
「なっ、それは当たり前だろぉがぁ!!」
 
またまた仲の良い言い合いを始めた2人。
 
綱吉は一気に気が抜けるのを感じた。
どうやら大丈夫らしい。
スクアーロも見た目程怖い人でもなさそうだし、猫を被っているようにも見えない。
何より山本がすごく嬉しそうだ。
 
 
「帰ろっか、ザンザス」
 
「いいのか?」
 
「うん。無駄足だったみたい」
 
「俺はそうじゃなかったがな」
 
「え?」
 
「いや、何でもない」
 
 
それから山本の父の寿司を心ゆくまで堪能すると、綱吉はザンザスを連れて帰ったのだった。
 
 
もちろん、帰るとすぐにベッドに押し倒され、今日の事で散々言葉攻めにあいながら貞操だけは守る綱吉だった。
 
 
 
 
 
 
 
→後書き
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