献上小説置き場

□雨が晴に惹かれる時
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「う"お"お"お"い!!何でテメェがこんなトコにいやがるんだぁ!!」
 
 
開口1番、スクアーロはそう叫んだ。
 
 
 
 
日本に仮に設置されたヴァリアー邸。
だがボスや幹部がほとんどこちらにいる現状なので、もはや本拠地と言ってもいいだろう。
 
そんな危険な場所へ、極限に馬鹿な男が来ていた。
 
 
笹川了平。
並盛中3年、ボクシング部主将。
だがそれはリング戦前までの事。
今はそれに加え“晴の守護者”というものもついて回る。
 
そんな極限に晴れで明るく馬鹿な彼が、今まさにヴァリアー邸の門の前にいた。
 
 
 
一応インターホンがある。
それが鳴ったのでスクアーロが出てみたら、これだ。
綱吉ならよくザンザスに会いに訪ねてくるが、後は全くといっていい程来ない。
 
「テメェ、ここが何処だかわかってんのかぁ?!」
 
「おぉ、やはりいたな!!」
 
質問には答えずにひたすら嬉しそうにしている。
ていうか、ここの場所はアルコバレーノと綱吉しか知らないはず。
 
「どうやってここに来たぁ?」
 
「おまえがここにいると沢田が教えてくれてな!!」
 
「………俺に会いに来たのかぁ?」
 
「そうだ!!」
 
やっと見つけたぞー!!とガッツポーズされる。
 
 
「……で、俺に何の用だぁ?」
 
「うむ、それがだな…………極限に忘れてしまった!!」
 
「…………はぁ"??!!」
 
ガクッと、音が出るくらい力が抜けた。
 
「確かボクシングをしていたら沢田に会い………そうだ、ボクシングだ!!」
 
「ボクシング…?」
 
「あぁ!!おまえ、ボクシング部に入らないか?!」
 
 
「……………………は?」
 
 
予想外の出来事とはこういう事だろうか。
 
スクアーロは今度こそ脱帽し、深いため息をついた。
 
 
 
 
 
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