献上小説置き場

□幸せな寝坊
3ページ/5ページ

 
懸命に息を整える恋人に、ベルは優しいキスを身体中に贈る。
それは普段の彼からは想像もつかない程丁寧な動作だった。
まるで壊れ物を扱うようであった。
 
「おまえ……」
 
「ん?」
 
「何でそんなに…優しいんだよ……」
 
「え?痛い方が良かった?それも大歓迎だけど」
 
「違くてっ……困る、だろ…」
 
ふい、とそっぽを向く獄寺。
 
「困る?」
 
「…………ほ…」
 
「ほ?」
 
 
「っ〜〜惚れちまうだろ!!」
 
 
「……………」
 
 
ベルはその言葉にしばし呆然とした後、やっと理解したのかニンマリと笑う。
そしてイったばかりの彼の中心にまた触れ、その手を後孔に持っていった。
 
「っ???!!!」
 
突然入ってきた指に思わず逃げ腰になる。
だが、両手を縛られているため大した抵抗も出来ない。
 
「あれ?隼人って処女?」
 
「しょっ………男にそれはおかしいだろっ」
 
「んじゃ、童貞?」
 
「っっ……………」
 
沈黙は了解と同じである。
いくらイタリアの血が混ざっているとはいえ、まだ中学生。
経験があるという方が珍しいだろう。
 
「それじゃ、痛がる隼人も好きだけど、最初はゆっくりしてあげる」
 
そう言ってベルはまた入れる指を増やした。
だがさすがにキツく、仕方なく持参したローションを取り出して塗る。
 
「冷たっ」
 
「すぐ熱くなるって」
 
するとだいぶ滑りがよくなり、すでに3本の指が入れられていた。
 
 
「っ……何、か……変だっ」
 
「ここ?」
 
「あっ……」
 
ある一点をつかれると、これまでにないくらいの快感が襲ってきた。
 
「そこっ…」
 
「ん?イイ?」
 
「ばっ……」
 
それでも否定出来ない。
ものすごく気持ち良かった。
 
 
「そろそろいいかな?」
 
「は?」
 
突然指を抜かれた。
その喪失感からか、獄寺の秘部の内壁はヒクヒクともの欲しそうにひくついている。
 
「隼人のここ、早く欲しいって言ってる」
 
「そんな事…っ」
 
「大丈夫、すぐに俺でいっぱいにしてあげるから」
 
それを合図に、指以上の圧迫感が襲ってきた。
 
「痛っ……」
 
「やっ…ぱり、キツ、い…ね」
 
それでも無理矢理入れようとはせず、ゆっくり優しく進める。
 
痛いけれど、それ以上にその優しさが嬉しくて、愛しくて、早く彼が欲しかった。
 
「ベル……早くっ…」
 
もはや理性より本能が勝っていた。
とにかく早く、1つになりたい。
 
ベルは一瞬驚いたような顔をするが、今までにないくらいの笑顔になって挿入を再開する。
 
 
そして、全て収まった。
 
「隼人、わかる?俺が隼人の中に入ってるの」
 
「っ…わかる、ぜ……スゲ、嬉し……」
 
「………………」
 
熱っぽい頬に潤んだ瞳、極めつけに普段は自分には絶対に見せないような笑顔でそう言われれば、もはや我慢の限界である。
 
「隼人、動くよ」
 
「ちょっ、待っ……あっ」
 
ずちゃ、ぐちゅ、と接合部からは卑猥な水音が聞こえ、寝室に響く。
その音までもが、一種の興奮剤として働いていた。
 
「は…やと……っ」
 
「ベルっ……あっ…ん…」
 
律動と共に獄寺の喘ぎも高く大きくなっていく。
自然と、お互いの名を呼び合っていた。
 
「っ…隼人……大丈、夫…?」
 
「…だから……何でそんな、優しいんだ、よ……大丈夫だから……ベル…」
 
「隼人…」
 
そして一気に奥まで突き上げる。
その衝撃に耐えきれず、獄寺は果て、それとほぼ同時にベルも彼の中に大量の精を放っていた。
 
 
 
 
 
 
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ