記念品小説

□学パロ
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4限目も終わり、待ちに待った昼ご飯。
並盛中は給食がないため、みんな弁当か学食だ。
 
ツナと山本は弁当を、獄寺は購買のパンを手に、屋上へと向かった。
 
 
「はぁ〜…なんだかいろいろ疲れた…」
 
ようやく休憩が出来た感じだ。
 
「大丈夫ですか10代目?!なんなら自分がマッサージでも…」
 
 
そこへ予想外にも屋上の扉が開く。
 
現れたのは、またしても金髪。
だが制服を着ていた。
 
 
「しししっ、隼人見っけ〜」
 
「なっ……チキショウ何でだっ?!」
 
上履きの色が違うのを見ると、どうやら先輩らしい。
 
すると獄寺はツナに向かって、なんと土下座をしてきた。
 
「すみません10代目!!初日から昼飯もお供出来ないとは…っ!!お許し下さい!!」
 
「そ、そんな大袈裟な…。また明日一緒に食べよう?」
 
「っ…なんという寛大なお言葉…!!獄寺隼人、貴方のお傍を一生離れません!!」
 
そう言うと、金髪の先輩がいる出入り口へ走っていき、突然何かを爆発させた。
一瞬見えたあれは……
 
「ダ、ダイナマイト…?」
 
そして煙にじょうじて階段を下りていく。
 
「ちょっ…隼人、アイツ誰?!」
 
そう叫ぶと、すぐに先輩も後を追いかけた。
 
 
 
「…………山本」
 
「ん?」
 
「よくこんな中で食べ続けられるね…」
 
「まぁなー、いつもはあれを教室でやってる感じだし」
 
「そうなの?!」
 
……よくもっているな、校舎…。
 
 
「ところでさっきの先輩は…」
 
「あぁ、ベルか。なんか獄寺の事が気に入ったらしくてさ〜、ずっとあんな感じで追いかけてるぜ」
 
「へ、へぇ…」
 
とにかく、騒ぎのせいで昼休みも残り少ない。
ツナは急いで弁当を食べ始めた。
 
 
だが、またもや何かを見つけてしまった。校庭に。
 
「山本…あれは…」
 
「あぁ、ディーノ先生じゃん」
 
「いや、それはわかるけど…なんか…」
 
おかしい。
何故に昼休みの校庭で英語の教師が鞭を振り回している。
しかも相手は学ランを着た生徒。
 
「ってあれ?ここって学ランじゃないよね?」
 
みんなブレザーのはずだ。
 
「あ〜、雲雀な。アイツは風紀委員長だ、風紀委員はみんな学ラン、わかりやすいだろ」
 
「うん…?」
 
だが、何故に風紀を守るはずの風紀委員長がトンファーを自由自在に操り教師と闘っている。
 
しかも屋上にまで届いてきた会話がこれだ。
 
 
「恭弥!!今日こそ一緒にお昼ご飯食べよう!!」
 
「馬鹿だね、誰が貴方みたいなヘナチョコなんかと」
 
「箸の使い方も練習してきたからっ」
 
「僕は群れるなんてごめんだよ」
 
 
と、こんなものだった。
 
 
「……山本、これもまさか日常風景?」
 
「んぁ、まーな」
 
そう言って山本は最後の一口を飲み込んだ。
 
 
「……俺、馴染めるかなぁ…」
 
いや、ぶっちゃけあまり馴染みたくもないかもしれない。
 
すると山本が笑顔でニカッと笑った。
 
「大丈夫だって。今日は5限で終わりだしなっ」
 
「だ…だよねっ」
 
社会は数字ほど苦手ではないので、だいぶ気が楽になったツナ。
 
放課後の事は無理矢理考えないようにする事にした。
 
 
 
 
 
―――――――――――――――――
ベル…やっと!!
教師にしようかとも思ったけど、やっぱりここは先輩で。
次はいよいよ…!!
 
 
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