記念品小説

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千種×バジル
 
 
 
「……あ、あの…何故拙者は柿本殿と一緒に買出しに来ているのでしょうか…?」
 
「……めんどい」
 
「あのっ……?」
 
「…あ、スーパーあった」
 
「あ…は、はいっ」
 
 
 
 
そんなバジルと千種の後をつける人物が3名。
 
 
「全く、何やってんだびょん柿ピーは!」
 
「千種、口数少ないから…」
 
「いや〜、若いですね〜」
 
「骸しゃんが年寄り臭いだけ……びゃん!!」
 
「クフフ、犬、何かいいましたか?」
 
「痛っ……な、何でもないびょん…」
 
「あ、見て、2人がスーパーに入って行くわ」
 
 
 
 
そこは平凡な並盛スーパー。
 
 
「え〜っと…野菜に果物、飲み物と親方様のつまみ……後は雑貨ですね」
 
「……雑貨は薬局なんかの方が安い」
 
「えっ?!そんなんですか?!」
 
「………ん」
 
 
 
 
そんな2人をなおも尾行し続ける一行。
 
 
「千種、詳しい…」
 
「柿ピーは買出しの天才だびょん」
 
「っていうか、何故2人が共に買出しに出かけているのですか?」
 
「あれ、骸しゃん知らないんれすか?」
 
「骸様、私達は門外顧問に買出しを頼まれたの…」
 
「何ですって?」
 
「骸しゃんが頼んだんだびょん、俺らを匿ってくれって」
 
「ま、まぁそう言いはしましたが……」
 
「だから、私達は門外顧問に逆らえないの…」
 
「生活費も全部アイツらが頼りなんだびょん」
 
「なっ……そんな事が…」
 
「それで、誰か1人バジルって子の買出しを手伝ってくれって頼まれて…」
 
「柿ピーが真っ先に名乗り出たんれす」
 
「あのめんどくさがりの千種が……」
 
「気になるでしょ?骸様も」
 
「えぇ……クフフ、ついに千種にも春到来ですかね?」
 
 
 
 
 
店内にて。
 
 
「あ、カニが安いですね!柿本殿はカニはお好きですか?」
 
「…食べるのめんどいから嫌い」
 
「そ、そうですか…」
 
 
 
「何やってるんですか千種!!ここは嘘をついてでも話を合わすところでしょう!!」
 
「骸しゃん、なんか張り切ってるびょん」
 
「でも押さえてるのが大変……骸様、飛び出さないで…」
 
 
 
「か、柿本殿の好きな食べ物は何ですか?実は1つずつなら好きな物を買ってもいいと親方様から言われておりまして…」
 
「……食べるのが楽なもの…」
 
「そ、そうですか…。…………あ」
 
「………?」
 
「納豆……」
 
「好きなのか?」
 
「えっ…は、はい」
 
「じゃあ2つ買えばいい」
 
「でも親方様からは1つと…」
 
「2人で2つ」
 
「柿本殿…納豆お好きなんですか?」
 
「…めんどいけど日本の食べ物は嫌いじゃない」
 
「あ、ありがとうございます!!」
 
 
 
 
2人がレジを通り、他の店へ向かう。
次の目的地は薬局だ。
 
 
 
「……なんか、いい雰囲気だびょん」
 
「もしかしなくとも、僕らは邪魔者ですかね?」
 
「骸様、そんなの今更…」
 
「それじゃ、千種の為にも、今日は赤飯にしますか」
 
「あのアズキのご飯?何でれすか?」
 
「日本では、めでたい事があると赤飯を食べるそうですよ」
 
「へぇ〜」
 
「じゃあ、アズキ買って帰らないと…」
 
 
 
 
 
夕方。
 
 
「柿本殿、今日は本当にありがとうございました!とても勉強になりました」
 
「……別にいい」
 
「そうだ、今度は一緒にカニを食べませんか?味は嫌いではないのでしょう?」
 
「………食べた事ない」
 
「絶対美味しいですよ!拙者が身を取り出しますから、是非食べてみて下さいっ」
 
「…それなら……」
 
「約束ですよ!では、失礼します」
 
 
「………カニ…いつ食べるんだろう…」
 
 
 
 
 
黒曜ランド。
 
 
「あ、千種おかえり」
 
「やっと帰ったびょん」
 
「クフフ…買出しは楽しめましたか?」
 
「……何、この赤飯の山」
 
「みんなで本を見ながら頑張って作ったんですよ。生憎他の料理は全て失敗してしまいましたが」
 
「だって骸様、煮物に入れるはずの砂糖を塩と間違えて…」
 
「なっ…それを言うならクローム、貴方だって魚を2倍の時間焼き続けて灰にしてしまいましたよね」
 
「2人共料理下手だびょん〜」
 
「「犬は材料をつまみ食いしてただけ」」
 
「ぎゃんっ」
 
 
「……いいですよ、おかずはこれから作りますから」
 
「頼みましたよ」
 
「やっぱり料理は千種じゃなきゃ」
 
「他に誰も出来ないびょん」
 
 
「じゃ、作ってくる」
 
 
 
 
「………不思議だ…カニを食べるのに骸様達も誘えばいいのに……言い出せなかった…」
 
 
それが何故なのか、知るのはもう少し先の話。
 
 
 
 
 
 
 
 
―――――――――――――――――――――――――――
柿バジでした。
というかほとんど黒曜の話?
骸は一応実体化してます。
無口と天然は発展するのが難しいかと…。
 
 
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