記念品小説

□ハチャメチャクリスマスパーティー
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『王様だ〜れだ!』
 
かけ声と共に一斉に棒を引く。
 
 
「赤い棒を引いたのは誰だ?」
 
 
「……僕だ」
 
雲雀が呟いた。
 
 
「んじゃ雲雀、1〜13までの番号を指名して命令しろ」
 
「……1番、僕と戦いなよ」
 
………?!
 
どうやら彼はとにかく戦いたいらしい。
 
リボーンが補足説明をする。
 
「雲雀、基本的に王様はただ命令するだけだぞ」
 
「そっか、つまらないね。じゃあ、2番、3番の頬を引っ叩いて」
 
いきなり酷なの来た――っ!!
ツナは自分の引いた棒を確認するが、番号は1番。
先程のままだったら危なかった……。
 
「で、2番と3番は誰だ?」
 
 
「…俺が2番だぁ」
 
スクアーロが棒を上げた。
そして願う。
 
どうか3番は武以外でいてくれ…!!
 
愛する恋人の頬を引っ叩くなんて、なんと言われようが出来ない。
 
 
「…俺が3番だ」
 
そう言ったのは、正々堂々ゲームをしたザンザスだった。
 
 
 
 
 
「「……………」」
 
両者、睨み合う。
 
「カスが…この俺を叩く気か」
 
「これはゲームだぁ、仕方ねーだろぉ」
 
とか言いつつ、スクアーロは心なしか嬉しそうだ。
当たり前、いつもは虐げられる側なのだから。
 
 
 
バチ――――ン!!
 
 
いい音が室内に響いた。
…結構本気だった事が伺える。
 
 
「カスが……」
 
ザンザスはギロリとスクアーロを睨む。
痛みより、部下に叩かれたという事にイラついているようだ。
 
「ザンザスっ、これゲームだから!……ね?」
 
ツナが慌てて間に入り、叩かれたザンザスの頬をそっと包む。
撫でてやると、調教された猛獣のようにおとなしくなった。
 
 
リボーンは面白そうに口の端を上げると、2回目開始を告げた。
 
 
 
 
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