記念品小説

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朝起きるとザンザスはいなかった。
 
1階に行くと、母さんがいつものように朝食を用意していた。
 
 
「あらツッ君、今日は自分で起きられたのね〜」
 
「うん・・・母さん、ザンザスは?」
 
「もう出かけたわよ?でも夕方には帰ってくるそうよ♪」
 
「へ〜そうなんだ、夕方には・・・・・・・・・はぃ??!!」
 
ちょっと・・・えっ?!“帰ってくる”??!!
 
 
 
「母さん・・・ザンザスが泊まるのって1晩だけだったよね?!」
 
すると母さんは笑顔でさらりとまたまた爆弾発言をかましてくれた。
 
 
 
「それが、これからもザンザス君がウチに住む事になったのよ〜。でも、頼れる男の人がいてくれるといろいろと助かるから母さん嬉しいわぁ〜♪」
 
 
 
えっ・・・・・・つまり・・・・・・えぇぇぇえぇぇ??!!何??!!ホントに何事??!!
 
 
 
そんな放心状態の俺の元に、1本の電話が入った。
相手はこの問題の首謀者、自分の父。
 
 
 
『よ〜ツナ、元気か〜?』
 
「・・・父さん・・・とりあえず帰ってきてよ、そして1発殴らせて」
 
『それがな〜、仕事がまだ忙しいんだ。親子の感動の再会はしばらくお預けだなv』
 
「・・・・・・」
 
この父親は・・・・・・。
 
 
『で、ザンザスはどうだった?』
 
「その件ではどうも。おかげで俺の寿命は数年縮んだよ」
 
すると向こうから明るい笑い声が響いてきた。
・・・人の気も知らないで・・・・・・。
 
 
「でさぁ、何故かまだザンザスがウチから出てかないっぽい・・・てか居候するっぽいんだけど」
 
『そうそうそれだっ。ツナ、よくやったな!!』
 
「・・・は?何が?」
 
『今回の延長で居候する件な、あれザンザスが言い出したんだ。もしそれが通ればもう暴れたりしない、とまで言ってきてな。どうやらまたおまえと一緒に寝たいらしいぞ〜♪』
 
 
「はいぃ?!」
 
 
『さすがだなツナ!!あのザンザスが人の暖かさに気づいたんだぞ!!そうさせたのはおまえだ。これからもあいつをよろしくな。9代目もとてもお喜びだ』
 
「・・・・・・」
 
『おっと、じゃあまたなツナっ』
 
 
 
ツ――ツ――ツ――ツ――
 
 
 
 
「って、何それ??!!てことはこれからも一緒のベッドで寝るって事?!」
 
 
でも、それがあまり嫌じゃない自分がいる・・・。
 
 
 
 
 
結局、ザンザスは沢田家に居候し続けるのだった。
 
 
もちろん、毎晩ツナは彼の抱き枕である。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
2人が惹かれ合うのも、時間の問題――――――
 
 
 
 
 
 
 
 
→後書き
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