記念品小説

□今日は楽しい雛祭り
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またまたやってきたイベント事。
 
ツナは浮かない顔をしていた。
今日は3月3日、雛祭り。
女の子のいる家で雛人形を飾るのが一般だ。
 
だから、男には関係のない行事である…はずなのに……
 
 
 
「何で呼び出しくらってんの?俺」
 
しかも呼び出したのは魔の家庭教師。
ものすごく悪い予感がする。
そしてこの予感は残念ながら今まで外れた事がない。
 
 
 
「10代目と共に雛祭りを過ごせるなんて嬉しい限りです!!」
 
「ちょっと隼人、俺は俺は〜?」
 
「今日はわりと暖かくて良かったなースクアーロ」
 
「お"、お"う…そーだなぁ…」
 
「あぁっ、駄目ですよランボ。これは後でのお楽しみですから、こっちを食べてましょうねー」
 
「わかったぁ!!ランボさんいい子だから骸の言う事きく―――っ!!」
 
「極限にボクシング日和だ――っ!!」
 
「あぁん、雛祭りって何だか可愛らしいイベントね〜」
 
「恭弥〜、この着物着てく…ぶっ」
 
「それ女物じゃない。とうとう頭がイカれたの?いっそ血の海でいっぱいにしてあげようか」
 
「おい、幻術使ってないでとっとと出てこい、マーモン」
 
「……何で見つかるのさ…」
 
「で、今日は何なんだ」
 
「あぁ、やっぱり何も知らないで来たんだね、ザンザス…」
 
 
 
とにかく、こんないつものメンバー…一応紹介しておくと、獄寺、ベル、山本、スクアーロ、骸、ランボ、了平、ルッスーリア、ディーノ、雲雀、リボーン、マーモン、ザンザス、そしてツナが集まっていたのだった。
 
しかも何故かこの人数で沢田家に集合している。
もちろん、ギリギリだ。
むしろ定員オーバー気味である。
 
一応リビングだから、ツナの部屋より幾分かはましだが。
 
 
 
「ていうか、とにかく狭いんだけど!!リボーン、何でウチに呼んだんだよ!!」
 
「そりゃあ、ボスの家だからな」
 
「だからって普通の家だし、こんなに入らないよっ。しかも雛人形まで飾ってスペース取ってるし!!」
 
「ママンが愛情込めて飾ったんだ、もっと敬え」
 
いや、ウチ女の子いないけど…なんで飾ってんの?てか何で持ってんの?というツナのつっこみはきっとこの場では意味をなさないだろう。
 
 
 
それからリボーンは、それぞれ騒いでいる一同に向けて、何処から持ち出したのかマイクのスイッチを入れてこう言った。
 
「えー…では、これから雛祭りを始めたいと思う。ルールは簡単だ」
 
「ちょっと待って!!」
 
「何だ?」
 
中断されて不機嫌なリボーンをよそに、ツナは慌てる。
 
「ルールって何?!雛祭りって雛人形飾って雛霰食べてそれで終わりだよね?!」
 
「そんな普通じゃつまらねーだろ」
 
「いや、普通でいいから!!メンバーが普通じゃないからせめてやる事は普通にしてー!!」
 
だが、そんな願いはもちろん聞き入れられなかった。
 
 
「ルールはこうだ。2人でペアを組んで、最も相応しい男雛と女雛になった組が勝ちだ」
 
……何それ?
ツナは呆れた顔でそう思うが、周りは違った。
 
「さすがリボーンさん、ただの雛祭りじゃありませんね!!」
 
「何か面白そーだなー」
 
「極限に雛祭りだー!!」
 
結構ノリノリな一同だった。
 
 
 
 
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