ミュータント・タートルズ

□大好きっ!
1ページ/2ページ

それは、ある夜の出来事・・・



「レオ〜・・・ひぐっ・・・・」



声がしたので、ふと目を開けると、俺の目の前に涙で顔がぐしゃぐしゃになった小さな弟がいた。


「マイキー、どうした?」

「ひっぐ・・・・怖い夢見た・・・」


ミケランジェロは、嗚咽を漏らしつつも、夢の内容を話してくれた。

その夢の内容は・・・・

俺たちが、次々に死んでいく、というものだった。

とても生々しくて、現実味を帯びていたらしい。


俺は、一通り話を聞くと、まだ泣いている弟を、小さな腕で抱きしめる。

強く

強く


「大丈夫だよ・・・、俺たちは、死なないよ。お前を一人になんてしない。」

「・・・・ほんと?」

「あぁ。ほんとだ。」


遠い未来の夢を見て、涙を流した弟は、俺の言葉を聞いて、気が晴れたらしい。


「レオ・・・・」

笑顔で、俺に抱きついてきた。

「レオっ、大好きだよっ!」

いつものように、にゃはっと笑う。

つられて、俺も笑った。

「ね、レオ。」

「ん?」

「今日だけ、一緒に寝よ?」

安心したとはいえ、まだ不安なのだろう、ぎゅっと俺から離れようとしない。



「仕方ないな・・・・、今日だけだよ?」

「えへへ、あんがと♪」


ミケランジェロは、俺に抱きついたまま、目を閉じる。


目を閉じてから、すぐ寝息が聞こえはじめる。


「おやすみ。」




ずっとずっと、一緒だから。

お前を置いて、先には逝かない。


お前は、俺の大事な家族で、仲間だから。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ