短編集

□貴方に従う純情な俺
1ページ/2ページ





「ひっひっひっ!雲雀さん!俺…寿司屋に行きたいです!……雲雀さんと」

「いいよ」

「いいんですか?!」

「別にいいよ。僕、和食好きだし。」

「…あ。和食好きそうな感じします」

「いついくの?」

「あ!きょっ、今日大丈夫ですか?」

「いいよ。放課後、またここ(応接室)に来て。」

「はいっ!」








やったやった!
ヒバリさんとデートだ!
何故、寿司屋なのかというと
前にヒバリさんが
「寿司は握りが甘いと崩れてしまうけど、強すぎると美味しくない」
って何故か真剣に語ってくれたから
寿司食べたいのかなって
山本に話したら
「なら、ウチ来いよ。
ツナの恋路、応援してっしタダで食わしてやるのなー」
と俺の親友は、言ってくれた。
お言葉に甘えて行くことにしたのだ、俺は。


俺としては、何処かに行くという行為にメリットは全くないし
どちらかというと、部屋などでゴロゴロ、ウダウダしていたい。
しかし、ヒバリさんが絡むと話は別だ。
ヒバリさんが行きたいなら例え地獄でも
一緒に行きたい。

こんなことを思う俺は、いつからかヒバリさん依存症になってしまったようだ。そんな自分が嫌ではない。寧ろ、好きだ。
ヒバリさんは、俺を変えてしまった。


現在俺とヒバリさんの関係は
友達以上恋人未満、くらいな気がする。
欲張りな俺はこの関係だけで終わらせるつもりは
さらさらない。

ヒバリさんは、予想に反してモテる。
いや、モテモテだ!
顔がいいから当たり前といえば当たり前だが…


いつも暴力ばかりかと思うと
本当にたまにだが、助けてくれることもある。
「並中のためだよ」
とか言って理由付けしてるあたりがまた可愛いと評判。
最近では、鬼の風紀委員長は丸くなったとまで言われている。
委員長の笑顔を目撃した人もいたそうだ。
挙句、ファンクラブまである。
俺は、つい最近までヒバリさんと一緒にいれることが嬉しすぎて
ヒバリさんがモテるなんて知らなかったが

これもまた、親友の山本さんが親切にも教えてくたおかげです。
山本、最高!












「ヒバリさーん」

待って待って待って、やっとやってきた放課後。
約束通り、俺は応接室へと足を運んだ。



「っ?!」

応接室には、なんとヒバリさんが、その恋しい瞳を閉じ、綺麗なお顔で眠っていらっしゃったのだ。

なんとぉぉぉぉぉ?!
俺に「好きにしていいよ」って意味なんですかー?!

ヤバイ。好きすぎる。





「………好きです。……ヒバリさん」

「知ってるよ」

「?!!」


なんだ?!少女漫画なんかでお決まりのパターン
実は寝たふりしてて、聞いてたんだよ。じゃないか!
しかも知ってたって……



「沢田は回りくどいよね。ストレートに言ってくれればいいのに。
ずっと前から好きだったんでしょ?僕のこと。」

そこまでお見通し?!

「僕としては、もどかしかったかも。
まあ、知ってたからいいけどね。
今日もデートだって喜んじゃって。……可愛いなー、沢田。」

「………ヒバリさん、なんか意地悪じゃありません?」

「そうかな?でも僕、沢田のこと好きだよ」

「っ!!」

「ふふ。可愛い。
ねえ?綱吉。
ぎゅーってしたい」

「……ヒバリさんの方が可愛いです」


あー。
この人は悪魔、いや小悪魔だ。
俺を落としても落としても、足りないらしい。

そんな貴方に従う俺は、貴方の犬になった気がすると感じる、今日この頃。
好きですよ、ヒバリさん。


貴方に従う純情な、俺。









あとがき。
なんかさー
お前!って感じですよね←どんなや。

ヒバリさんが受けっぽい?そうっすねー
ヒバツナなはずなんですがねー。
ヒバリさんラブすぎてヤバイ感じなツナさんも好きっす←

……すいません。


2009.05.22


→オマケ
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ