短編集

□ヒバ→ツナ→ディノ→ヒバ
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「今誰かいたのか?ガタンって…」

「知らない」

「なんだよ〜
終わったら急につれねーな、きょーやV」

「くっつかないでよ。咬み殺すよ」

「きょーやー(泣)」

「僕、用事あるから。またね。」
















きっと泣いてる僕の綱吉。さっき応接室で僕と貴方がしてたこと見てたの綱吉だったんだよ、跳ね馬。

僕は、貴方を利用しただけ。
好きなんかじゃない。
貴方は僕が好きだから、気づかないだろうけど。
関係をもって抱かれてても憎くて、憎くて仕方ない。
いっそ殺してしまおうと思ったこともあった。
実際に実行したら、綱吉が止めにきて僕の頬を殴った。泣きながら。

そしたら跳ね馬が綱吉を怒ったけど。
その時、綱吉この世の終わりみたいな顔してた。

ああ。
可哀想な僕の綱吉。
僕は君に、あの人を忘れさせるために優しくしてあげてるよ。
僕の方が綱吉を愛してる。
愛してるんだよ。綱吉。




ガチャッ――

やっぱり屋上にいた。
膝に顔を埋めて泣いてる。
もう少し。


「綱吉?」

「……ひ、ばりさ…?」

「どうしたの?泣いてるの?」

「…………いいえ」

「なら顔上げて。」

「……」

「綱吉」





「…ひば、り、さん」

「……ツナヨシ。」

顔を上げた綱吉はやっぱり目を真っ赤にして泣いてて。


「ひばりさん……俺っ、俺」

「何かあったの?」

本当は知ってるけど聞いてあげる。

「…うっ、あ…」

「…泣くほど辛いことがあったんだね。僕が慰めてあげるよ?ツナヨシ…」


さあ。堕ちろ、堕ちろ。

「……ヒバリサン」

堕ちた―――。




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