PEACE MAKER X BLEACH

□四
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死神と人間、2つの間は

大きすぎて






4;死神





『…』

お早う御座います、こんにちは、今晩は

朴 真由美でございま〜す(棒読み)

初っ端から無言ですいません

只今私は考えています

「どうした?」

真由美が顎に手を当てあからさまに考え事をしていますオーラを出していたのを感じ取った沙羅は尋ねた

『…どうして優と沙羅はここに来たんだろう』

ずっと疑問に思っていたこと

それはこいつらも思っていただろう

「うち等も分からないんだよね」

「気づいたら此処に居たって感じだし…」

[気づいたら]、か

『(私がBLEACHに飛ばされたのと何か関係があるのか…?)』

真由美も知らない間にBLEACHの世界に居た

神様の仕業、と言えば一言で片付いてしまうのだが、

『(神様、ってのは頂けないかな)』

神様なんて信じないタイプだからさ。

ってこの件二回目だ(参 参照)

とりあえず、元の世界に帰る方法を探してみるとしますか

あたしは兎も角、沙羅と優は生きているんだから

『(あたしも甘くなったものだ)』

いや、元々甘かったのかな?

―――…全てが








『ねぇ沙羅、優』

「あ?」

「何?」

二人の顔をしっかりと見る


『二人は[元の世界]に帰りたいかい?』


これは根本的なコト

あたしが一人で帰る方法を見つけだしたところで二人が[帰りたくない]と言えば全てが無駄になる

「「…」」

二人は黙った

多分色々考えてるんだと思う


そりゃ、帰れるなら帰りたい

でもここ(新撰組)でも暮らしも短くない

それに、[こちら]に来て早十数年

[あちら]ではもう死人扱いされているかもしれない


「うちは…」

優がぽつり、と言葉を零す

「あの時、永倉さんに助けて貰えなかったら今頃どうなってたか分からない。だから新撰組には返しきれない[恩]がある。」

優にとって、新撰組は命の恩人と言っても過言ではない

そう沙羅に聞いている


「……でも」

帰ることが出来るのなら、帰りたい

一筋の涙が彼女の頬を伝った

「俺も、新撰組には恩が、山のようにある。――でも」

…帰りたい

それは彼らが心の奥底に閉まっておいた[本音]

誰にも打ち明けることが出来なかった

十数年間の[本音]



―――それが聞けて良かった

『分かった。帰る方法、探してみるよ』

「っ本当か!?」

「有難う…っ!」

『まだこれから探すんだよ』

でも、必ず見つけてみせるさ


ピーピーピー

…っと、

『とりあえず、そう言うことで話を進めていくんだが、ちょっくら出掛けてきます』

虚サンのお出ましだ


それに、あたしには[死神]としての仕事が山ほどある

全く、急がしや←

「あれ?真由美さん、お出かけですか?」

『沖田クンか。うん、直ぐ帰って来るとは思うけど何か用だったかい?』

さあ、出発と思った時に沖田クンが話しかけてきた

「あ、いえ。用っていうか一緒に京菓子は如何ですかと誘おうと思ったんですが…」

また今度の方が良いですねと笑う沖田クン

『いや、直ぐ帰って来るから。あたしが帰って来たら一緒にどうだい?』

せっかく誘ってくれたんだ、断るのも何だし。ってか京菓子食べたいし←

「じゃ沢山用意しときますね!」

そう言ってはにかむ沖田クンはまさに[はにかみ王子]だった











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