▽short2

□恋する君に恋をする
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「え、好きな人…いるの…?」

「う‥うん」

最近仲の良い栄口君と今日も昼休みにトーキング。

今日は恋の話になっちゃって、‥実は彼には好きな子がいるらしい。

何だかちょっとショックだった。

「同じ組?」

「いっ言えないよ!」

「え〜。…じゃあかわいい?」

「ま、まぁ…ね」

「話したことある?」

「うん」

「向こうはどんな感じなの??」

栄口君は眉を下げて困ったように笑う。

「俺の事は恋愛対象で考えてもらえそうにないよ‥。一方的な片想いさ」

「栄口君…」

「そっちは?」

今度は私への質問か。

「いないよ、でもタイプはねぇ…って聞かれてもないのに私ってば何言おうとしてんだろ」

軽く笑うと栄口君は聞かせて、と言った。

「あのね、笑顔が綺麗で‥栄口君みたいに優しい人かなっ」

「俺、みたいに?」

「うん」

「そっか、…笑顔……、よし」

「?」

そういえば栄口君の笑顔ってほんわかして私好きだなぁ。

…好き、か。

「何処からか王子様が降ってきたら良いのになあ」

「ははっ、何だそれ」

あれ…?

私今、どきってしたような…。

いやいや‥そんな、漫画やアニメじゃあるまいし。

「どうした?」

「…、私」

栄口君の事、好きになっちゃいそう。















恋する君にをする

(俺、今なら告白出来るかな…)
(栄口君の好きな子って誰なんだろう)




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