▽short2

□これは重症
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「何でー‥」

「ん?」

どうしてこんな奴を好きになっちゃったかなぁ。

「どうした??」

「別に」

ふーん、と田島は私の独り言を特に気にするでもなく三橋の所に行った。

あんな奴、あんな奴を私は‥!

「あーもう!!」

誰か私を助けろ!

「ん」

「!」

「お前カルシウム足りてないだろ」

浜田が私の机に牛乳を置いた。

「何故そうなる」

「そう見えたから」

「………」

浜田なら相談してもいい気がする。

「…聞いて、くれる?」

「?」

浜田は私の前の席に座って私を見た。

「単刀直入に言うと私は恋をしている」

「ふーん、‥‥って、え?!」

恋愛相談かよ!と浜田は表情を変える。

「浜田なら誰にも言わない気がするから言うよ」

「ほ…保証はしないからな」

「…まあいいや。相手は何故か田島なんだよね」

「うわぁ意外」

「でしょ。私にも分かんないの」

「あいつの何処がいいの?」

「え……」

確かに。そう言われてみれば。

「分かんないけど‥考えれば考える程好きになっちゃってさ‥。重症なんです」

「でも普通に会話してんじゃん。意識しない?」

「何でこんな奴を好きになったのかな、って考えてる」

「答えになってないよ」

「あああああどうしよう!!」

もうどうしようもないくらいに、





「田島好きだーーーーー!!!!」















(って叫べたら良いのになぁ)



これは重症


(俺には言えなくて浜田には言える事って何なんだ?)






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