▽short2

□私こそがミス・チキン
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「うわっ」

「むおっ」

ろ、廊下で誰かとぶつかってしまった!

怖い人だったらどうしよう‥!!

そう思いながら恐る恐る相手を見ると、なんとそこには私が憧れている野球部のエース、三橋君がいた。

「ごっごめ、んなさい‥っ」

私は三橋君にとても憧れている。

「わ、わ、私の方こそ…すみません」

「う、お‥」

こんなに普段はオドオドしてるのにマウンドに立ってしまうと別人になる。

そ…その時の三橋君が、何て言うか、か‥かっこいい…。

私も別人になれるような場面が欲しいな。

「あ‥あの」

そういえば明日野球部は試合だっけ。

「?」

「あの…!」

頑張って下さい、って言いたい…。

「ああああの…っえと、その」

三橋君がそわそわし始めた。は、早く言わなきゃ!

「み、三橋君です‥よね」

「!なっ何で、知って…」

「よ‥よく応援に行ってます‥!」

うわ、私ってこんなに話せる人だっけ。

「それで、えっと‥次の試合」

「う、ひ」

「がが…が、…が」

「……?」

「がん‥」

頑張れ私!

「がん‥ば、‥‥って」

や、やっぱり無理!折角ここまで言えたのに私は何故かごめんなさい、と言って廊下を駆けていた。










私こそがミス・キン


(お、れ‥有名‥ウヒ)

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