Dream-ソノタ

□それはちょっと痛すぎます
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「じゃあ、次は父さんね」


「え?」


敵を倒し終えた恭弥は、引き続きトンファーを構える。
その視線の先は風だ。


「聞いたよ。昔、姉さんを殴ったんだってね」


「……えぇ、私が幼い娘を殴りました」


傷ついていた娘の傷を、更にえぐってしまった。
頬を腫らせて涙を流しながら、狂ったように笑っていた娘の姿は未だに忘れられない。


「姉さんは……不器用で何も言ってくれないけど、僕たちが……家族が大好きなんだ」


「……恭弥」


「だから、父さんのことは殴らないんだよ、だから僕が代わりに殴る」


それがけじめだ。
そう言ってトンファーを手に向かってくる恭弥に、風は笑みを浮かべた。
息子もまた、知らぬ間に成長している。

一家の形が元に戻ったことを感じて風は笑う。




だけど、それはちょっと痛すぎます。
(本当に手加減なしですね、恭弥)(当たり前だよ)
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